石沈みて木の葉浮く

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イラスト文章 つれづれ 学生

ランダムワード『客死』

 書くことがなさすぎるので、ネットに転がっているランダムワード排出ツールで適当に日本語を出した。それについて何か書こうと思う。

 

 本日のランダムワードは『客死』。

 

 いきなり聞いたことねェ単語出して来んな〜〜〜(文明の利器で検索する音)

かく‐し【客死】
[名](スル)旅先で、または他国で死ぬこと。きゃくし。「異境に客死する」

 (weblio辞書より)

 成る程こりゃ確かに使ったことなどない筈である。旅先や異国で死の危機に瀕したことはない。例えば私がいつぞやの短期留学時に現地で変なのにあたってゲロ吐いて死んでいた場合、

「次女は先月客死致しました……」

 と両親は親類に報告するという形式だろうか。

 いや言わんやろ……(マジレス)こんなものフォーマルどころでは済まない場面でしか使わないのではないだろうか?

 

 意味が解説されているもの以外で何か“客死”について書かれていないだろうかと、もう少しネットを漁ってみた。すると『客死した有名人一覧』というものがある。成る程、例えば誰がいるのだろうかと見てみれば、一番上に

 ルネ・デカルト

 と書かれていて思わず吹いた。

 デカルトおじさん! 貴方はこの世の事象何もかもに対してその存在含めた真偽を問い続けた末に「こうやって色々考え事してる俺の自我の存在だけは間違いなく確かに此処にあるよな〜」という結論に達して“我思う故に我あり”という名言を残した哲学者の父的認識がされてるデカルトおじさんじゃないですか!(長)

 何が起こったかさっぱりだし調べる気も起きないが、フランス人のデカルトおじさんはどうもスウェーデンで客死したらしい。スウェーデンまで何しに行ってたのだろうね。

 

 自分、生まれた時からかなり引越しが多かったので、地域の単位で見た時の『故郷』はない。強いて言うなら小学時代を過ごしたヤバい限界集落はちょっと拠り所かもしれないが、限界過ぎるので戻る気が起きない。しかし短期留学から帰ってきた時のことを思い返してみれば、飛行機の車輪が日本の地にギャァアと着陸した時、漠然と「嗚呼生まれた場所へ帰ってきたな」という感覚があった。

 私の故郷は『日本』である。日本以外で死ね、と言われたら、そんな大それた理由など言えないのであるが、ちょっと嫌がるかもしれない。客死って、あまりしたくないですねぇ。

 

  石澄香

 

【Today's 私のすきなもの】

 サントリーの紅茶リキュールにちょっとだけ牛乳入れたやつ