石沈みて木の葉浮く

石は沈みて木の葉浮く

イラスト文章 つれづれ 学生

紙にないてまとめる

※お酒の勢いでなるべくポップに書くけどそれなりな話です

 

 

 

 hら沢進のアルバムジャケットにあるみたいな、黒い地の色に赤の差し色ってカラーパターンが大好きなのですが。普段の衣服にもそれを取り入れるべく、赤のベルトを持っているんですね。しかしお洒落な革ベルトなので研究調査には向かないんです(機能はするけどちょっと何というか変な目で見られそう)。なので黒のシンプルなバックル式ベルトを一本持ってまして、それを調査用のズボンに使っています。長さ調節が微妙なところまで自由な、非常に使いやすい一品なんですよ。

 

 ソイツをさぁ、ドアノブに引っ掛けて“使う”時の長さを測ってしまった時点で「コイツァ多分不味すぎるやつだな‼️」と思えた訳です。きっかけなんか現時点でありがたくも存在し無いが、“きっかけさえあれば”やっちまう道筋を自分で立てちまった。衝動的にやっちまったらこりゃ大変なことになるな!と予約もなしにかかりつけの医者おじさんの下に行った。

「予約は来週でしょォどしたの」

 未遂すらしていない、未遂の未遂なのでそれは訴え事項から省いたが、未遂した場合のことをソッと聞いたら「即入院なので即日来なさい」と言われてしまった。学会控えてるんだが。未遂かまして小児病棟の隅に突っ込まれたから行けませんてンなもん色んな人に何で言えぁいいのよ。

「大学院にはねぇ『コイツ適性ねぇな』って奴も来ちゃうもんなんだよ」

 そりゃそうだろうなと思う。目を泳がせながら「まだ不明瞭です」「勉強不足なのですが」を連呼し面接官側にいた担当教員たる助教に補足をさせてしまった私の院試面接だが、悠々と合格を貰ってしまっている。就活嫌過ぎるって理由で院進する奴もいるのだし、私の進学理由の20〜30%はそれだし。

 

 医者に暗に『お前院生の適性ねェ』って言われちまった! 三年前を思い出すな!

 『大学やめるしかないじゃんね』みたいなこと暗に言われて退学届出そうとしたもんな!

 

 でも院進学に適性ないのはマジでずっと思っていた。だって頭悪ィんだもんな自分。思考力が足んなかったり耳からの情報処理能力劣ってたり、挙句の果てによく喋る方のコミュ障だもんな。つか好きなことには興味あるくせ深いとこ迄の勉強行為とか苦手だし。全体的に頭悪いし。マジで『そらせやな』でしかないわ。アーア。院入ってから言い出すよかマシやろか。

 でも「もっとこの分野を知りたい」と思ったのも、事故起こすほどに悩み倒したのも事実。取り敢えず大好きな助教に早めの相談をしよう。そう思いメールをしたのが昨日の夕方。翌日午後にでも話をしようと返信があったのがその日の夜。もう寝てた。カー!

 

 本日の午後でも大丈夫ですと今朝方メールを送り、アレ返事がねェ大丈夫なのかこれ確認遅れたからブチギレとかそういうのはないのかと転げ回っていたところ、「いつでもいいよ」と助教自ら声かけくださったのが今日の昼過ぎ。

 

「まずは体調の方をお聞かせください」

 死にたいと言うとちょっとアレなので、実質的問題を引き起こしている部分について回答する。

「一週間くらい前からチョト悪化している。情緒不安定で研究室で一人になって静かになった時危うく泣きかけたし、さっき作業しようと思ったら字が読めなくなった」

 それはよくないと助教は穏やかに言って、卒論の進め方や院の進め方、院進学を遅らせることや目の前のタスクも場合によっては一旦休みにしてもいいことにすら言及した。院進学のテーマも可変にせぬかと打診があった。かの助教の中には研究アイデアが溢れかえっており、昨今よく私を野外調査にゆかせていたのもその辺の適性を見たかったのだと言った。次から次へと代替案を出し、時間をかけることも視野に入れながら、サポートを受けながらになるが、院進学を今ここですぐに諦めることはないと言った。

 加えて、自分という教員の仕事はそうであると宣われる。

「石澄さんに大学院生の適性がないとは私は思えない。だから此間の推薦院入試の推薦書も書いた」

「メンタル失調を理由に、諦めたら後悔する大学院生の世界を諦めてほしくはないな」

 思わず『本心だろうか』と疑ってしまった。この私に?院生の適性がないことがない? 人間関係に恵まれながら、大学と関係ないことを掘り返して病み、阻むものがないにも関わらず身体を動かしづらくなり、豚のように知性のない悲鳴を上げるばかりの私に?

 しかし助教はその場限りの嘘や詭弁を口にする人ではないと私は思っている。そんな“ココロヤサシイ”人間ではない。助教は、私が大好きなタイプのお人である。私の助教は過干渉も、人格否定も、無責任という名の放任も、しない。

 

 ああこんなにも私は他者に恵まれているのに。

 

 半年休学をするならそのためにすることも丁寧に教えてくださった。三年前と似た症状があるので、多分このままほっとくと私は数週間以内のある朝通常の一千倍を悠に超える希死念慮に急に襲われる。先述した通り、三年前と違い今の私には“道筋”があるためマジで不味い。何かをどうにかしなければならない。

 自分でも状況をよく考えるため、紙に書きながら色々な要素を含めて考えてみるといいと助教は言った。なお、“最悪”な場合すぐ助教が駆けつけられるよう、また研究室の友人らと気軽に会話ができるよう、今の家から研究室付近まで物理的に近くに引っ越してきてほしいらしい。

 そりゃそうだ。今の家は車で最大二時間だ。精神状態が悪ければ交通事故リスクも跳ね上がる。そりゃそうだ。ただ私としては研究室付近にサイゼリヤがないことが本当にツラい。マクドはいい。ドミノもいい。サイゼがないことがツラい。サイゼが私の引っ越し嫌々気分の一端を負っていると言っても過言ではない。

 

 ああこんなにも私は環境に恵まれているのに

 

 さて。

 一人でも取り敢えず考えを整理すべきと思い、アナログに紙に書き出してみようとした。

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 よくないな。しぬれば解決に全て集約しちゃうので第三者の意見を聞こう。休学時によくお世話になってたおじさんが「協力しよう!」と言ってくださってるそうなので、思考にご協力を要請しよう。

 それはそれとして自身の根本の希死念慮にもついでに向き合おう。紙に書き出してみると果たしてどんな感じになるのかな。

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 まぁ大体分かってたけどどうにかして私さんときたら他人のせいにしたいらしい。しかも人生史上最大の恩人に対してだ。こいつぁどうしようもない。

 

 どうしよってんだろうね!!!!!!

 今思考回路が狭くて狭くてどうしようもないですよ。『生きてて良かったー』て思った記憶もあるのでちんたら死んだりはしないが、ホントもうどうしてこうなっちゃったんだろうね。

 アーア! 今日は僕はもう寝ますよ。 明日七時に船が出るんでね。

 

 石澄香

 

【好きなもの】

 すき焼き