石沈みて木の葉浮く

石は沈みて木の葉浮く

イラスト文章 つれづれ 学生

一ヶ月経過時点

 

 中間発表:こりゃダメかもしれん

 

 早えんだわ!!!!!!!!!

 かなりの極論かつ暴論ではあるが、精神は早めに一回ブチ壊れておくのが賢明と考える。自分が何処まで来ると如何なる兆候が起こり始め何がまずいのかを、確実な経験則により判断できるからだ。一回ブチ壊れておくことの最大の欠点は、メンタルに壊れ癖がつくこと。

 一年半前に精神がメキョした時のことはよく覚えているし、覚えておらずとも当時の私が可哀想なほどに文章に起こしているので分かるのだが……じわじわ浸食するように“二の舞”が迫っている音がしている。自律神経がすり潰されているようで、主に講義中の心拍と呼吸が確定でイカれてきた。なんで一時間半座って聞いて板書取るだけの授業でいちいち肩を上下させなきゃ息ができないんですか??? 因みに一年半前もそうだったのかと聞かれると、そうではなく……講義中の呼吸に苦労した記憶はない。絶賛情勢対策措置により遠隔授業だったので、ズ〜ムだけ開いて出席して開始五分で失神していた。最悪学生。落単必至。教授が講義に割いた時間をお返ししろ案件。

 集中力も塵芥に匹敵してきている。一番支障が出ているのがこの点であり、趣味関連での文章読みも極々一部の話題に関してしか目が滑って滑って仕方がない。英語論文を読み込む以前に○ィープLに突っ込んだ日本語文すらも読めなさ過ぎてびっくりする。英語論文を読む際はディー○Lに単純に突っ込むことはするなと言われているうえ、自分としても英語が得意な者として単語検索以外に頼りたくないのが本心だが日本語すら読めなきゃ英語が読める訳あらへんやない。解散!

 『就活』の字も効く。いや就活生が激病みしているのは(どうしてなのか)現代社会で当たり前の現象となってはいるが、四月終了時点でこんなになっとんは些か阿呆である。まだ本番何も始まってねぇぞ!!! 履歴書に書けることもなし、自己が如何に社会的集団内で邪魔者になり得るかの持論を懇切丁寧にPRするしかできる気がしない。勿論自分の良い所は自覚しているとも、責任感が強くスケジュール管理など丁寧にやって状況の整理ができることだ───しかし見合う責任を負うための持続力がない。他にも良い所は分かっているとも、人の話す話を聞いて纏めて論理的に相談に乗ることができる───しかし他人の相談に乗れるほど心は強くないし共感力もない。ダメだこりゃ

 あと本当にキレやすくなった。個人的に最もヤバいと思っている兆候の一つである(普段そんなにキレない人なので)(一年半前も直前に、あらゆる物事に対するキレが乱発していた)。さっきなんて『』とキーボードで打ちたいところを三回連続で『』と変換ミスしてしまった程度のことで図書館の中で奇声を上げながらMacBookを逆パカしそうなほどに癇癪を起こしかけた。怖過ぎる。まだあらゆるデータをどこにも避難させていないので、現在の愛用のMacBookがオワれば私を構成する実質的なものの20%は吹き飛んでしまう。早いところデータ移行を済ませねば。

 (あと関連しつつ別にキレてはいないが、先程図書館からの帰り道に実験に使用中の植物の生育状況を覗きに行った時。茎に少し手を触れて高さの確認をしたのだが何故か手が滑って茎を捻り折りかけた。あっぶな怖!!!!!と思いながら手を引っ込められたが、折角親切な実験グループメンバーに当たれたのに己の情緒不安定性のせいでぶち殺されてしまうところである)

 

 私が一年休学している間にチャンと四年になった元同期らによる研究計画プレゼン(聴講必修)みたいなのを聞きに行った時から、ちょっとコケ始めた気がしている。いやぁ、メンタルがピンポイントで攻撃されることは重々分かっていたので心して聞きに行ったつもりであるが、ダメじゃった。チャンチャン

 本来なら自分も現時点でプレゼンする側に立っていたはずであり、しかし現在の情けなき自分はそこには立っておらず、更には一年後にすらも立てる気がしないで辛ぇ〜と思ってしまい、ぶっちゃけ半泣きであった。ギリ泣かなかった。あまりに気色が悪い、勝手に劣等感を抱かれて勝手に自己嫌悪の材料にされて勝手に具合悪くされることがどれだけ彼らにとってキモいであろうことか。

 しかし極め付けが呼吸と心拍が潰れている私の体調を心配して声をかけてきてくれた元同期の一人である。元同期なんて皆私のことは見ていません自意識過剰です、と割り切ることができたから最近は目線を上げて構内を歩けるようになっていたのだが、一体全体どうして見られているのだろうか?

 いやそれこそ自意識過剰であり。向こうが此方を見ているのではなく、プレゼンを聞くだけで呼吸が変になっている私の方が向こうの視界に入っているだけである。逆である。見苦し過ぎかつ情けなさ過ぎであった。どうして私はこうもカスなのか(n回目)。というよりどうしてかの同期の人は親切なのか。どうせ私が精神ヤって休学していたのは知れ渡っているらしいことなのだ、ソイツにわざわざ体調大丈夫かと声をかけてくるところからその善性が目潰しせん勢いで光り輝いている。こうして他人の善性で毎回目を潰すあたり、心身に余裕がないということで『己は今メンタルがヤバい』の判断材料に着々と蓄積されている。

 

 にしても信じ難いほどに早すぎて本当に勘弁してくださいという感じである。ダセェ……

 せめて三ヶ月くらいは保てよ。一年休んで悩んで最終的に結論した選択から一ヶ月でこれかよ。まだ人間関係に問題もないだろうがよ一部の教授が性格悪過ぎるだけで。メンタルやらかし起因による休学復学直後の再死亡までのタイムアタック勝負で同年代の人間の大多数に勝てる自信がある。

 一年半と違うところといえば、茶やカフェオレなど除いてカフェインを全く口にしていないことだ。一点だけ褒められるとすればここくらいである。取り敢えず『ガチでお終い』になる“より前”に対策を取ることが大事だと分かったので、過剰かもしれないが恥を忍んでひとまず何処ぞ色々に相談しに行くことから始めようと考えている。ネックなのは、マジのガチで恥過ぎて二の足を踏みまくっていること。

 あと最近の実家から何処となく地雷原の香りがしていること

 

  石澄香

 

【好きなもの】

 まだ緑の畳